なぜクリニックのスタッフは疲弊しやすいのか?医師・看護師・医療事務が抱える「自己犠牲」の罠と手放し方

🩺 医療の現場で頻発する、スタッフの「自己犠牲」

医師も、看護師も、医療事務も。

なぜクリニックのスタッフは、疲弊しやすいのか?

スタッフの心が壊れる前に、
院長が知っておきたい
「3G」

対談動画を無料公開中・視聴時間約13分
この動画で話していることは、、

こんな内容について語っています

  • 医師・看護師・PT・医療事務、職種ごとに違う「自己犠牲」になりやすい理由
  • 「我慢・義務・犠牲」の3Gが多すぎると、なぜ愚痴や心身の不調につながるのか
  • 心が壊れる前、体が壊れる前に気づいて、少しずつ手放していく考え方
  • 年収1億円の時より年収ゼロ円の時の方が幸せだった理由と、「許す」から始める自己受容
FULL INTERVIEW

対談内容(全文)

遠藤隆弘 × 石上峻

遠
遠藤隆弘 登壇者

年収1億円の時より、年収ゼロ円の時の方が、幸せを感じてしまうんです。

石
石上峻 聞き手

なるほど。

遠
遠藤隆弘 登壇者

それまで人生の目的をお金に置いてきて、年収1億円まで行きました。それなりの幸せはありましたし、物質的には確かに豊かになっていきます。ですが、前の奥さんとは離婚してしまいましたし、結局、人間関係での幸せは、そこまで多く感じられない人生だったんです。

みんなが「認めましょう、認めましょう」と言うんですよね。でも、認めると言っても、自分のできていないところを認めるのは、ちょっとしんどいと思ったんです。「受け入れましょう」と言われても、「いや、受け入れるって」と思ってしまう。それをみんなに伝えていくと、なかなか受け止めてもらえなかったりして、「認める」では分かりにくいんだなと思ったときに、「許す」という言葉が出てきました。まずは許すところから始めるんだ、と分かってきて、それを僕は自己受容と呼ぶようになりました。自分のことを否定している、そんな自分でいいよね、と許すところから始めていくと、すごく楽になった自分がいたんです。

自己受容が深い人は、人のことを許す幅も広がっています。例えば過去には、いろいろなことがありますよね。人間なんて、永遠の初心者ですから。ただ、過去をどれだけ責めても変わりません。部下に関しても、過去は過去で、そういうことがあったよね、と。それについて反省しているのなら、もうドンマイというか、仕方がないことです。それよりも、その出来事や経験をこれからの人生にどう生かしていくかの方が大事で、自己受容が深い人は、そこに目を向けやすいんです。

どうしても自己否定が強い人は、過去をめちゃくちゃ責めてしまいます。「なんでこうしなかったんだ」「どうしたらいいんだ」と。でも、それを言っても何も変わりません。それよりも、これから自分の人生を、このクリニックという組織でどう生かしていくのか、という方が、僕はすごく建設的だと思います。それは、自己受容の深さによって、そちら側に目を向けられるかどうかが決まるんじゃないでしょうか。だって、自分のことも許したから。過去にはいろいろなことがある中で。

石
石上峻 聞き手

本当にそうですね。

遠
遠藤隆弘 登壇者

人間なんて、そんなものじゃないですか。過去よりも、これからどうしていくかの方が大事ですし、今の方が大事、未来の方が大事なんです。

そういう人間力が深まっている人の方が、やはり慕われやすいですし、そういう人になるという意味でも、自己受容は大切なキーポイントかもしれませんね。

石
石上峻 聞き手

実家に帰って姉と話すと、姉がメンタリストのDaiGoさんをすごいと言って、サブスクにも入ってよく聞いているんです。言葉尻は少し強かったりしますが、本質的なことをおっしゃっているなと思います。

今年の年末年始に、姉と飲みながら話したんです。結局、普段から楽しく生きられるかどうかは、いい気分の状態で今に集中する以外ないよね、という話を姉としました。今の遠藤さんのお話を聞いて、そのシーンを思い出しました。今に集中できる状態というのは、過去に引きずられている自分でいると、僕自身もなかなか難しかったので、今ここに集中できる自分を作っていくことが大事なんだと、改めて思いました。

遠
遠藤隆弘 登壇者

それも自己受容ですね。過去のネガティブにとらわれず、未来の不安にも苛まれず、今ここに生きているということは、セロトニン的な長期的な幸せを感じやすいので、大事なんです。

今ここに生きる。ネガティブな自己否定があると、過去の出来事にとらわれているので、今ここに生きていないんですよね。頭の中も、過去のことばかり。あの人にああ言われて腹が立つとか、自分があんなことをして、こんなことをして、はぁ、とか、そういうことにとらわれてしまうんです。すると、今この瞬間の、夕日がすごく綺麗だとか、そういったところにフォーカスできなくて、幸せを感じにくくなるんですよね、本当に。

石
石上峻 聞き手

その通りだと思います。

ありがとうございます。最近、遠藤さんにはうちの役員のようなポジションに就いていただきましたが、それはいつ頃でしたっけ。

遠
遠藤隆弘 登壇者

2月ごろですね。

石
石上峻 聞き手

2月ごろに、うちの役員になっていただきました。もともとうちのグループの中で、新人研修やキャリアのお話をしていただいていたと思うのですが、最近は役職者向けの研修も、ここ数回、シリーズもののようにやっていただいています。新卒の研修をしていく中で、他の一般的な企業とは違う、このクリニックで働いている人の特徴として、すごく伸びしろというか、テーマを感じるな、というところはありますか?

遠
遠藤隆弘 登壇者

そうですね、3つくらいあります。まず1つ目は、これはクリニックというよりも、石上グループ、スマイルグループ特有のものかなと思いますが、みんな、純粋なんです。めちゃくちゃ純粋。僕が関わっている他の企業さんも純粋ですが、純度はすごく高いですね。本当に皆さん素晴らしい。ここから先、しっかり吸収さえすれば、皆さんすごく素敵な人になっていくんじゃないかと思っています。純粋な分、勉強をたくさん入れたくなりますね。そうすれば本当に素敵な人になっていくんじゃないかなと思うので、まずこれが1つです。

そして、クリニックで言うと、少し自己犠牲の精神が強い方が多いです。でも、これは構造上、仕方のないことですよね。お医者さんであれば、患者様の生死に関わるところから研修が始まりますから、どうしても患者様ファーストになりがちで、自分のプライベートの時間を削ってでも、となりやすい。看護師さんにももちろんそういう気持ちがあるので、自己犠牲の精神になりやすいですし、PTさんもそうですよね。PTさんは、お医者さんがすごく大変なことを知っていらっしゃるので、そのサポートという形で入っているから、なりやすい。また、医療事務さんの場合は、逆に資格がない分、「私は何でもやらなきゃ」という気持ちになって、自己犠牲の精神になりやすいので、知らず知らずのうちに、心が疲弊しやすくなるかもしれません。これがまずあります。

なので、そこを自己受容や3Gというところで、「あ、そういうことか」と理解できたら、3Gをやってしまっても、行き過ぎる前に、「ああ、これが3Gか、なるほど。どの辺が3Gだったかな。この辺が3Gなら、ここを少し手放さないと行き過ぎちゃうな」ということが分かってくるんじゃないかと思います。こういう勉強をすると、心が壊れる前、体が壊れる前に気づけることが増えるんじゃないかと思っています。

石
石上峻 聞き手

今回の動画で「3G」という言葉を初めて聞く方もいらっしゃると思います。

遠
遠藤隆弘 登壇者

「我慢・義務・犠牲」を3Gと呼んでいます。我慢、義務、犠牲が悪いと言っているわけではないんです。

ただ、我慢、義務、犠牲が多すぎると、体や心に不調をきたしたり、愚痴っぽくなったりしやすくなります。愚痴が溜まっている方は、我慢、義務、犠牲を少しやりすぎてしまったのかもしれません。そのため、これらを少しずつ手放していくことが、今の世の中では大切だと思っています。ただ、一気に手放すのは怖かったりもするので、少しずつ手放していくことが大事です。

石
石上峻 聞き手

ありがとうございます。

遠
遠藤隆弘 登壇者

とんでもないです。ということで、1つ目は、純粋な方が多いということ。2つ目は、自己犠牲の精神になりやすいということ。そして3つ目は、院長先生のことをみんなが好き、ということです。

相対的に見てください。もちろん、社長のことをみんな好きですよ。普通の企業でもそうです。でも、相対的に見て、院長先生のことが好きな割合の方が多そうなんです。

なぜかというと、クリニックで一番稼いでいるのは誰ですか? 院長先生ですよね。それが目に見えて分かるので、院長先生のためにやりたいという気持ちがすごくあるんです。一方、一般企業では、社長さんは他の事業をやっていたり、営業をするわけではなく、他のことをやっていくのが社長の役割だったりします。大きくなればなるほど、社長が一番稼いでいるとは見られにくくなります。本当は一番やっているのですが、売り上げに直結していないところをやっているので、どうしても院長先生の方が分かりやすい、ということになりやすいと感じます。

ただ、その反面、「先生、先生」と言われたり、みんなが院長先生を助けたいと思うので、お殿様になりやすいんです。みんながサポートしすぎるので、院長先生の自己受容の部分や感情的な部分まで、みんなが拾ってしまうんですよね。

石
石上峻 聞き手

確かに。

遠
遠藤隆弘 登壇者

心の成長は、自分からきちんと学んで、自分から心と向き合わないと、周りのみんなが課題を引き受けすぎてしまって、成長する機会が少なくなってしまうと思います。だから、自分でコントロールできるところは、自分で向き合うことが大事で、そこは確かにあります。

石
石上峻 聞き手

僕は一般企業に勤めたことがないので、イメージでしか話せないのですが、組織の人数や大きさに比べて、いわゆる院長は社長ですよね。その社長が、プレイヤーとして現場にいる。そして、社長としての動きがほぼない、という状態になっていることも多いと思いますし、もともと日本人には、お医者様、ドクターというだけで信頼のおける人、という感覚があって、それにはいい面も悪い面もあると思うので、そういうところも結構影響しているのかなと思います。

遠
遠藤隆弘 登壇者

すごくありますね。この日本の文化というものがありますよね。だからこそ、というところがあります。ここで課題の分離をしないと、スタッフ側も引き受けてしまいますし、院長も院長で、スタッフのせいではないのですが、そうなってしまうと、院長自身の成長もありません。なので、ここにしっかり向き合ってもらうことを、僕はやっていきたいと思っています。

「できない理由」を並べる組織から、「どうすればできるか」を考える組織へ。その変化は、理念とリーダー育成から生まれます。

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