なぜ、「できない理由」を並べていたスタッフが、自ら提案してくれるようになったのか?

🚗 マネジメントの無免許運転、理念なき採用、スポーツ指導のクセ

地方クリニックの院長が本音で語った

「できない理由」を並べていたスタッフが、
なぜ自分から
提案するようになったのか?

対談動画を無料公開中・視聴時間約18分
この動画で話していることは、、

こんな内容について語っています

  • できなかった「理念採用」に、この2年間でどう近づいてきたのか
  • 過去の経験だけに頼る「マネジメントの無免許運転」から抜け出した方法
  • スポーツ指導の現場で進む、ハラスメントへの意識の変化
  • スタッフ自らがPT増員を「2〜3人」から「5人」へ引き上げて提案してきた組織の変化
  • 全職員との1on1で見えてきた、スタッフの可能性への向き合い方
FULL INTERVIEW

対談内容(全文)

山田院長 × 石上峻

石
石上峻 聞き手

まず伺いたいのですが、採用やスタッフ育成について、昔と今でいろいろな変化があると思います。どんなふうに環境が変わってきたと先生ご自身が感じているか、教えていただけますか。

山
山田院長 登壇者

ありがとうございます。一言で言うと、理念採用をしたかったけれど、できなかった自分たちがいました。

石
石上峻 聞き手

なるほど。

山
山田院長 登壇者

それが、学びを通じて理念採用に近づいてきている実感があります。

石
石上峻 聞き手

先生のおっしゃる理念採用とは、どういうイメージなのでしょうか。

山
山田院長 登壇者

うちの経営ビジョンは、僕自身の人生ビジョンでもあるのですが、「物心両面の幸せを自分が得て、職員をそこへ導く」というものです。ここ数年でこれが確固たるものになり、それに共感してくれる職員が増えてきているのも事実です。

石
石上峻 聞き手

素晴らしいですね。

山
山田院長 登壇者

言い方を変えると、そこにあまり興味のない人たちは、ヤマダ整形から離れていく傾向もあります。離れるときはもちろん寂しいのですが、それでも、僕らが目指しているものを一緒に目指していける人と時間を共にすることは、お互いの健康にとっても、組織の成長にとっても大事なことだと思っています。

僕だけでなく、御社にお世話になっているリーダーたちが同じ考えで行動できるようになったこと。これが一番の成果だと思っています。

石
石上峻 聞き手

素晴らしいです。ありがとうございます。

以前は理念採用がなかなかうまくいっていなかった、というお話でしたが、そんな中で部署リーダー養成講座を受講されました。受講しようと思ったきっかけや理由、受講前にはどんなことで悩まれていたのか、教えていただけますか。

山
山田院長 登壇者

ありがとうございます。一言で言うと、マネジメントの無免許運転でした。

石
石上峻 聞き手

ありますね。

山
山田院長 登壇者

要は、過去の経験だけでマネジメントをしていたんですよね。僕はありがたいことにサッカーという趣味があって、そこで得たチームワークやキャプテンシー、リーダーシップがマネジメントのベースになっていました。それ自体は悪くなかったのですが、世の中が変わっていく中で、自分の過去の経験だけでやっていたのがまさに「無免許運転」で、結局いろいろな問題が起きてしまうわけです。

スポーツは残念ながら、短く続く幸せの瞬間が結構多いんです。

石
石上峻 聞き手

確かに、ドーパミンが出ますよね。

山
山田院長 登壇者

ドーパミンさえあれば、目の前の試合に何とか勝てたりします。

石
石上峻 聞き手

ドーパミンとアドレナリンで。

山
山田院長 登壇者

僕自身もドーパミン代表チームの代表になれるくらいのキャラなので、そうなると結局、我慢や犠牲というところが出てきてしまいます。そうすると、人間関係においても難しくなってしまうんですよね。

短期的にはいいのですが、長く見たときに難しい関係性が生まれてしまう。その辺りに悩んでいたところで、御社の教育プログラムに出会うことができました。最初に石上さんとお話しする機会があり、そこからうちのスタッフもお世話になって、考え方がいい意味で統一されてきて、今に至っています。まだまだ100点ではないですが、受講前を0点とするなら、0点から50点くらいまで来たんじゃないかと自己評価しています。

石
石上峻 聞き手

ありがとうございます。僕もずっと野球部で、いわゆる体育会系の縦社会の中で生きてきたので、あの頃もチームワークがあったなと思います。ただ、仕事と大きく違うのは、スポーツって目的も目標もめちゃくちゃ明確じゃないですか。

どこを目指すかがはっきりしている分、そこは仕事とすごく違うなと思います。

山
山田院長 登壇者

そうですね。

石
石上峻 聞き手

最近はスポーツ業界でも、コーチや監督の選手への関わり方が見直されてきている時代になっている感じがします。山田先生は今もスポーツの現場に出られていますが、そういったスポーツ業界の中の変化を感じますか?

山
山田院長 登壇者

ハラスメントに対して厳しくなっていて、例えばハラスメントをした指導者がクビになったりすることも、実際に目にしてきています。

石
石上峻 聞き手

なるほど。

山
山田院長 登壇者

そういうことをスポーツ業界としてなくしていこうというのは、日本スポーツ協会自体も率先して発信しているので、時代の変化に取り残される指導者は淘汰されていく印象があります。ただ、物を言えないのは良くないと思うんですけどね。

石
石上峻 聞き手

そうですね、言うべきことはしっかり伝える。

山
山田院長 登壇者

はい。ただ、その言い方、伝え方は確実に変わってきていると思います。

石
石上峻 聞き手

なるほど。先生は、少し前のWBCもご覧になっていましたか?

山
山田院長 登壇者

見ていました。第一回は、現地で見ていたんです。

石
石上峻 聞き手

すごいですね。

山
山田院長 登壇者

木戸さんや上原さんが活躍していたのを現地で見ました。面白かったです。

石
石上峻 聞き手

この間のWBCを見ていても、第一回の時のチーム作りや雰囲気とは、ドキュメントを見てもまったく違うと感じました。大谷翔平選手が中心になって、本気でやりながらも、ものすごく楽しんでいる。ずっとワクワクしながらやっているというか、真剣さと夢中になっている感じが同居している雰囲気をすごく感じたんです。体育会系のスポーツ業界でも、そんなふうに時代が変化しているのを強く感じました。

先生は、Jリーグに関わっていらっしゃいますよね。

山
山田院長 登壇者

今、JFLのアスルクラロ沼津というチームに関わって13年目になります。

石
石上峻 聞き手

すごいですね。

山
山田院長 登壇者

クラブの良かった時も悪かった時も見てきましたし、その中で世の中的に著名な方ともありがたいことに一緒に仕事ができました。テレビで見るその方の顔と、監督としての顔はやはり違うんです。つまり、監督と院長という立場は、ほぼ同義だと僕は思っています。

石
石上峻 聞き手

確かに、そうですね。

山
山田院長 登壇者

そういうところを自分のものにしようと思いましたし、監督の考え方一つでチームがうまくいくこともあれば、うまくいかないこともある、というのを見てきたので、そこはすごく勉強になりました。

石
石上峻 聞き手

ありがとうございます。なかなか聞けないスポーツ業界のお話で、本当に貴重でした。

先ほど、50点という自己評価のお話がありましたが、そこで悩まれていたところに関連して、リハビリの理学療法士としてリーダーをされている黒田さんについて伺いたいです。黒田さん自身が、行動や発言のうえでどんなふうに変わっていったのか、それによってメンバーがどう影響を受けて変化していったのか、興味があります。どんなことを実践されて、どんなふうに変わっていったのか、教えてください。

山
山田院長 登壇者

若いスタッフの変化量はすごいなと思っています。実は昨日ちょうど彼と1on1をして、ある意味僕を超えているところがあるなと感心しました。

彼が一番変化して伸びたところは、目先のことではなく、数年先のことを考えるようになったことですね。

石
石上峻 聞き手

素晴らしい。

山
山田院長 登壇者

ここが一番びっくりしたし、嬉しかったところです。その土壌で話ができるというのが、僕はとても嬉しくて。

石
石上峻 聞き手

そうですよね。

山
山田院長 登壇者

まだ二人だけの話ではあるのですが、彼が僕に言ってくれたのは、「院長がそれをみんなに伝えれば、おそらくみんなもそちらの方向を向くと思いますよ」ということでした。僕の背中を押してくれるんです。

立場が逆転しているんじゃないか、と思いました。

石
石上峻 聞き手

いやいや。

山
山田院長 登壇者

立派だなと思いましたし、半年前の黒田だったら、そんなことは言っていなかったと思います。彼自身が最初に何かを切り出してきたのはちょうど4年くらい前で、「みんなからこういう声が上がっています。院長、これを決めてください」というふうに、僕に判断を求めてきていました。そのとき僕は「いやいや、これを決めるのは君の仕事だよ」と話したのですが、それを彼が思い出話のように語ってくれたんです。

「そんなこともありましたね」と。今ではきちんと自分で決めて、僕に「こうでした」と報告してくれる。それを「わかった、ありがとう」と受け止められる、そんな余裕を持って話せるようになりました。しかも、何年か先の話も、彼の方から切り出してきてくれるようになっています。

石
石上峻 聞き手

素晴らしい。

山
山田院長 登壇者

そういうのは心強いです。黒田に限らず、御社にお世話になっている高沢や雨宮も、同じような視点で物事を見て、実際に提案をしてくれます。そういう存在感のあるスタッフが一人、二人、三人と出てくるだけで、組織はこんなに変わるんだなと、本当に嬉しく思います。

喜んでいるだけでなく、実際に組織全体が、僕の目指すところを一緒に目指したいと言ってくれる人が増えているのは事実です。

石
石上峻 聞き手

自分の将来のことを考えるのは当然としても、クリニックのことを一緒になって、何年か先まで考えてくれるスタッフがいるというのは、本当に素晴らしい視点だと思います。

山
山田院長 登壇者

具体的に昨日出てきた話なのですが、「来年PTを何人増員させる?」と話したときに、彼の口から「4人」という数字が出てきました。僕自身は2人か3人くらいの返答を予想していたのですが、4人と言ってきて。

いろいろ話しているうちに、「いや、5人かもしれません」と言ってきたんです。これは、と思いました。脳内革命が起きているんだなと。数年前だったら、まず「できない理由」を並べて、「これだけのスペースしかないから」という話になっていたはずの人が、5人と言ったんです。

石
石上峻 聞き手

本当にそうですね。岩田先生から、患者さんの数も増えてきて、リハビリもどんどんしていきたくてPTも増やしたいけれど、スペースなどの問題で増やせない、という相談を受けたことも覚えています。

山
山田院長 登壇者

確かに、そんな相談をしましたね。

石
石上峻 聞き手

はい。そのとき見学に伺って黒田さんと話していて、「どこに治療ベッドを置けますか?」と聞いたら、「あそこをこうすれば置けるんじゃないですか」という感じだったんです。当時は、そういう反応でした。

今は、もっと来てくださる方や、地域に貢献していく方向にビジョンが向いている、そんな感覚でしょうか。

山
山田院長 登壇者

そうですね。今の自分で考えるのではなく、理想の自分たちを起点に考える。理想の状態を先に置いて、そこからどうやったら実現できるかを逆算して考えていく。彼はそう考えられるようになりましたし、僕自身も御社とのお付き合いの中で、そういう考え方が習慣になってきました。

昨日、黒田とちょっと話題になったのですが、今回ワールドカップで日本がブラジルに3対2で負けましたけれど、「優勝」を目標に掲げること自体は、僕は絶対に間違いじゃないと思っています。世間では「そんな実力もないのに、優勝なんて吠えているだけだろう」という声もありますが、そうではなく、優勝を目標にしたときに「じゃあどうやったら実現できるか」を考えることが一番大事なんです。もちろん実現できることもあれば、残念ながら今回のように負けてしまうこともある。それも事実です。でも、そこを目指さずに、じゃあどうするのか、という話です。すぐサッカーに絡めてしまうのですが、この話に尽きると思っていて、山田政権もそういう組織でありたいですね。

石
石上峻 聞き手

素敵ですね。監督が「優勝を目指す」と言ったときに、選手やコーチが「優勝なんて無理でしょう」となるのか、「本気で目指しましょう」となるのかで、組織はまったく違ってきますよね。

山
山田院長 登壇者

そうなんです。山田政権が50点だった頃は、「何を言っているんですか、院長。現実を見てくださいよ」という声がちらほら上がっていました。でも今は、「ちょっとこうやってみませんか」というアイデアが出てくる。

このアイデアが出てくること自体が、組織として健康な状態だと思います。できるかできないかは、もちろんそこでジャッジし、精査する必要があります。ただ、その精査自体が前向きな精査になっているので、すごくいい循環だと思っています。

石
石上峻 聞き手

そうですね。クリニックアカデミーの中でも、「できるかできないか」ではなく、「やりたいかやりたくないか」「やるかやらないか」というお話が目標達成のところで出てきますが、まさにそこ、どうすればできるか、やりたいかどうか、やるかやらないかにフォーカスが向けられているのを感じて、感慨深いです。

僕もその頃の黒田さんと今を比べているので。

山
山田院長 登壇者

2年やれば、結構変わるものなんだなと思います。しかも変化だけでなく、成果にもなっているので、僕は嬉しいです。

石
石上峻 聞き手

自費診療もだいぶ伸びてこられていますよね。

山
山田院長 登壇者

はい、まだまだ伸びると思っています。もうひと伸び、いや三伸びくらいはいけると思うので。

石
石上峻 聞き手

そうです、そうです。本当に、これからの山田政権に要注目ですね。ありがとうございます。

山
山田院長 登壇者

こちらこそ、ありがとうございます。

石
石上峻 聞き手

山田先生、最後に、スタッフ育成やリーダー育成を通じて、どんなことを感じたり、体感したり、実感されたりしたのか、お話を聞かせていただければと思います。

山
山田院長 登壇者

ありがとうございます。そうですね、今回実は職員全員と1on1をしたんです。最初はすごく勇気がいりましたし、呼ばれた方の中にはお腹が痛くなった人も一部いたと聞きました。そんな怖い話をするつもりはないのですが、やはりいきなり院長から呼び出されると、ドキッとするようです。

聞きたかったのは、願望でした。「あなたの人生の願望と、山田政権を通じて実現したい願望を教えてください」と聞くと、皆さんいろいろな意見を出してくれました。それがすごく面白かったですし、その話を通じて、クリニックアカデミーの講座を受けてほしいなと思う人も一定数見つかりました。残念ながらすぐに全員を受講させられる体制ではないのですが、可能性を強く感じるスタッフを見つけられたこと自体が、今回の1on1の成果の一つだったと思っています。

これは、部下の可能性を求めるようになったのかな、と自分なりに解釈しています。御社のセミナーの中にも出てくる話ですが、欠けているところのあるリンゴ(Apple社のロゴ)のように、世の中も、僕自身も、欠けている部分にばかり目がいきがちです。今もそういう瞬間はもちろんありますが、実の部分(満ちている部分)を見るようになると、リンゴの見え方そのものが変わってくる実感があります。長所や強みに目を向ける、と言い換えてもいいと思います。もちろんそれだけで解決する話ではないのですが、それをものの見方のベースにすることで、アプローチの仕方も変わりますし、1年単位で見れば、それが変化や成果につながってくるのかなと思っていますし、実際にそれを実感しています。

石
石上峻 聞き手

本当に山田先生、今日は貴重なお時間ありがとうございました。

山
山田院長 登壇者

ありがとうございました。こちらこそ、いろいろといつもお世話になっております。ありがとうございます。

「できない理由」を並べる組織から、「どうすればできるか」を考える組織へ。その変化は、理念とリーダー育成から生まれます。

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